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執筆者の写真Dr. K. Shibata

Research Outcome vs. Research Impact



「英語論文講座:発展編」及び「卒業論文・修士論文・調査報告書の書き方」講座を開講するにあたり、この中で最も重要な「研究設問の設定」と論文執筆時に重要な「Research Outcome vs. Research Impact」について、この記事で説明したいと思います。


以前にも説明しましたが、日本人の英語論文の最大の問題は研究設問(Research Questions)が`適切に設定されていないことです。


[アカデミック・ライティング]日本人の英語論文の弱点: これまでの指導の経験からの分析|



研究設問が正しく設定されていないため、結論部分が弱くなり、当該研究の既存の知見に対する貢献部分を強調できないことが発生します。


私自身も、以前、教授にresearch outcome と research impact の違いを説明された時によく分かりませんでした。でも、ここが研究のコアでもあり、最も難しい部分です。今回の英語論文の講座では、その部分について、詳しく学習します。


[Unit 2] 研究課題の設定方法 


[Unit 3] 研究設問(Research Questions)を発展させる


英語論文講座[基礎編]&[発展編]4/18(日)10:30~@大阪梅田&オンライン


私の場合は、教授から話を聞いた時に、語彙の意味に気を取られ過ぎて「research outcome と research impact の違い」がよく分からなかったのだと思います。これは外国語を理解する時に、最も間違いやすい、苦労する部分です。実は、教授の説明が消化できなかったのは、その前提となる研究の背景や議論(コンテクスト)を理解していなかったからなのです。


多くの日本人が語学学習で失敗するのは、語彙をたくさん覚えると、話者の意図が分かるようになる、という思い込みですが、それをよく表す事例だとも言えます。口頭で研究の指導を受ける時は、時間の制約から短い言葉で説明されることも多く「??」となることは幾度かありました。今なら自信をもって上記の意味の違いを説明できます。


ただ、以下の記事を読むと研究者でもよく分かっていない人が多いということを知って納得しました。


What is the difference between an impact and an outcome?


日本人研究者(学生)のResearch Questionsの設定と論文の結論部分で、一番間違いやすい部分がresearch outcome と research impactを分けていない、あるいは後者に関して明確に言及していないことです。これは英語の論文だけでなく、日本語の論文でも同じですので、以下の講座の実践部分でも詳しく説明する予定です。


【論文の教室-2】卒業論文・修士論文・調査報告書の書き方 4/29(祝)10:00~@大阪梅田&オンライン|


上記の専門用語の違いに関する詳しい解説は、ブログ記事だけでは的確に説明できない内容なので、学術論文や学位論文にお悩みの方には、ぜひとも現在企画している講座に出席して、しっかり論文を仕上げて欲しいと思います。


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